高知県河川魚類の病(水族病理学研究室)

高知大学 農学部 農学科 海洋生物生産学コース 水族病理学研究室との共同研究の公開データページです。

高知大学との共同研究業績

最新の実績

◆加藤佑亮(高知大農)・山下はづき・門野真弥(高知大院農)・
 高橋徹・片岡榮彦・大﨑靖夫(鏡川漁協)・今城雅之(高知大学) (2018)
 高知県鏡川に遡上する天然アユのアユポックスウイルス感染状況の調査
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◆山下はづき・門野真弥(高知大院農)・加藤佑亮(高知大農)
 高橋徹・片岡榮彦・大﨑靖夫(鏡川漁協)・今城雅之(高知大学) (2018)
 環境DNA分析による高知県鏡川のアユ分布状況の把握と冷水病分布との相関について
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【学会発表】2018.9.13-14 【場所】広島大学生物生産学部 東広島キャンパス

  


[平成30年度日本魚病学会秋季大会]

これまでの実績

◆山下はづき (2018)
高知県鏡川のアユを対象とした環境DNA分析による生息分布推定および細菌性冷水病の疫学調査
【学会発表】2018.3.10-11 【場所】大月町柏島公民館

  

[第45回四国魚類研究会]

 

◆今城雅之・山﨑憲一・山下はづき・門屋真弥・片岡榮彦・大﨑靖夫・高橋徹 (2017)
高知県鏡川におけるアユ細菌性冷水病の疫学調査.魚病研究, 52(3), 141-151.
平成29年度日本水産学会 中国・四国支部例会]
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業績の論文「Draft Genome Sequence of Flavobacterium
psychrophilum Strain KTEN-1510 with Genotype A/G-C, Isolated from an Ayu
(Plecoglossus altivelis altivelis) in the Kagami River, Kochi, Japan.」

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26893435

【学会発表】2013~2016  公開日 2016/01/29

◆藤岡博哉・山崎憲一・田村一樹・大畑雅典・川合研兒・大島俊一郎・今城雅之 (2013)
高知県に生息する野生コイCyprinus carpioを対象にしたコイヘルペスウイルス(CyHV-3)の保有状況について
[第61回日本ウイルス学会学術集会]
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◆山﨑憲一・藤岡博哉・古澤啓喜・田村一樹・山根仁・大畑雅典・関伸吾・大嶋俊一郎・今城雅之 (2014)
高知県の天然河川に生息するコイを対象としたコイヘルペスウイルスの実態調査
[平成26年度日本魚病学会春季大会]
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◆藤岡博哉・山﨑憲一・古澤啓喜・田村一樹・山根仁・大畑雅典・関伸吾 ・大嶋俊一郎・今城雅之 (2014)
高知県の天然河川のコイから検出されたコイヘルペスウイルスの遺伝子型とそのコイの系統の特徴について
[平成26年度日本魚病学会春季大会]
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◆藤岡博哉・山﨑憲一・渡辺裕磨・仲山慶・北村真一・関伸吾・大嶋俊一郎・今城雅之 (2015)
高知県鏡川を中心とした四国の河川に生息するコイにおけるコイヘルペスウイルスの検出状況
[平成27年度日本水産学会春季大会]
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◆山﨑憲一・藤岡博哉・山根仁・大崎靖夫・大嶋俊一郎・今城雅之 (2015)
高知県鏡川における 2014 年のアユ冷水病菌Flavobacterium psychrophilumの疫学調査
[平成27年度日本水産学会春季大会]
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◆山﨑憲一・山根仁・片岡榮彦・大崎靖夫・今城雅之 (2015)
高知県鏡川におけるアユ冷水病の継続的疫学調査
[平成27年度水産学会中国・四国支部研究発表会]
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◆山﨑憲一・志水将人・合田暉・片岡榮彦・大崎靖夫・今城雅之 (2016)
2015年の高知県二級河川鏡川におけるアユのFlavobacterium psychrophilum保菌調査と河川水における本菌検出状況
[平成28年度日本水産学会春季大会]
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◆合田暉・志水将人・山﨑憲一・大崎靖夫・片岡榮彦・今城雅之 (2016)
高知県二級河川鏡川のアユから分離されたA/G-C型のFlavobacterium psychrophilumのゲノム解析
[平成28年度日本水産学会春季大会]
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◆学術論文

Fujioka H., Yamasaki K., Furusawa K., Tamura K., Oguro K., Kurihara S., Seki S., Oshima S., Imajoh M.(2015) Prevalence and characteristics of Cyprinid herpesvirus 3(CyHV-3) infection in common carp(Cyprinus carpio L.)inhabiting three rivers in Kochi Prefecture,Japan. Veterinary Microbiology, 175/2-4,362-368.
(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25554244)
Shimizu M., Goda H., Yamasaki K., Oshima S., Ohnishi K., Osaki Y., Kataoka S., Imajoh M.(2016) Draft genome sequence of Flavobacterium psychrophilum strain KTEN-1510 with genotype A/G-C, isolated from an ayu(Plecoglossus altivelis altivelis)in the Kagami River,Kochi,Japan. Genome Annouencements, 4/1,e01762-15


高知県鏡川における鏡ダム上流本川のアユを対象にした
Flavobacterium psychrophilumの継続的疫学調査

○志水将人・合田暉(高知大院農)・武田崇資・山下はづき(高知大農)・
片岡榮彦・大崎靖夫(鏡川漁協)・今城雅之(高知大農)

【目的】細菌性冷水病はFlavobacterium psychrophilumを原因とし、地域振興の役割を担うアユで最も被害の大きい疾病である。鏡川のアユ資源は放流稚アユに支えられており、冷水病対策として2012年から高知県産の本菌フリーの海産人工種苗に切り替えて放流が行われている。しかし、2014年6月下旬に鏡ダム上流の広域でアユの大量へい死が起きたため、冷水病の感染実態を把握する必要性が高まり、鏡ダム上流本川でアユ冷水病の疫学調査を継続して行った。

【方法】調査地点は下流から順に天神発電所前、弘瀬、桑尾、土佐山庁舎前とした。アユの採捕は友釣りで5月23日から10月31日、河川水の採水は6月2日から12月20日まで行った。採捕アユは側線上方横列鱗数を計数し、鰓と腎臓を摘出して菌分離とDNA抽出を行った。発症魚は病変患部からも菌分離を行った。河川水1Lをフィルターろ過し、同フィルター上の捕集試料からDNA抽出した。菌の検出定量と遺伝子型の解析はこれまでに報告した方法に準じた。

【結果】弘瀬、桑尾、土佐山庁舎前では、6月6日から7月25日まで陽性率は低値で推移し、コピー数の顕著な増加もなく、8月30日と9月13日に全て陰性となった。天神発電所前での陽性率は5月23日と6月6日で低かったのに対し、10月12日と10月31日ともに鰓検体で100%となり、102から106オーダーのコピー数を示した。また同地点の健常魚から10月12日に腎臓2検体と鰓3検体、10月31日に鰓11検体と腎臓14検体で菌分離され、うち24株はA/G-C型で、残り6株はA/A-C型であった。6月25日の弘瀬と桑尾および10月12日と10月31日の天神発電所で発症魚が見つかり、体表患部からA/G-C型菌が分離された。河川水1Lあたり106オーダー以上のコピー数を示したのは7月4日の弘瀬および10月31日と11月29日の天神発電所前であった。よって、主要産卵場の天神発電所前で産卵期にF. psychrophilumが感染拡大しており、ここ数年継続中のアユの陸封化が本菌の定着を助長している懸念がある。

◆平成29年度公益社団法人日本水産学会春季大会
https://www.gakkai-web.net/gakkai/jsfs/kaikoku/index.html


高知大学 農学部 農学科 海洋生物生産学コース 水族病理学研究室
今城 雅之

〒783-8502 高知県南国市物部乙200 TEL:088-864-5151(直通)
e-mail: m-imajoh@kochi-u.ac.jp
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